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優しい気持ちって、本当に心が温かくなります。

忙しくて忙しくて、下手すると、一日中パソコンの前に座って仕事を終えることもある・・・けど、なるべく、そうならないように、患者さんの昼食時は、病棟へ行くように決めている。

今日は外科病棟に出かけた。

数週間前に、老人施設から当院に入院。褥瘡(床ずれ)もひどく、栄養状態もかなり悪かった。
入院翌日にはNST介入していたHさん、男性。
心疾患があるため、食事をするのも、とてもきつそうだった。でも、いつも食事を楽しみにしていてくれて、よく摂取されていた。

栄養状態も、褥瘡も、みるみるうちに改善。
そして、
明日、入院前の施設へ転院していくのだ。

Hさんも、その奥さんも、80歳代のお2人。

奥さんは、うちの病院から近くにある自宅(現在1人暮らし)から、毎日、昼食の時に介助に来られていた。
とても「元気」とは言えない感じの奥さん。背中の曲がった身体に、エプロンを身につけて、毎日来ていた。

そして今日も奥さんは来ていた。
奥さんは、こう言いながら、食事の介助をされていた。
「また、あっち(老人施設)に行ったら、遠かけんね、なかなか会えんごとなるとよ。ほら、ココ(うちの病院)じゃ、アタシがこうやって、食べさせてやれるけど、あっちに行ったら、自分で食べんばとよ。ほら、右手ば出して!ほら自分で食べんばよっ! ほら、そっちの手(左手)も出して、お椀ば持たんね・・・」と、涙ぐみながら、Hさんに語りかけている。

ベッドサイドでその様子を見ていたアタシに、奥さんは、「お会いできて嬉しかったですよ。私も主人も・・」と言って下さった。
ああ、また1つ、「人とのつながり」の大切さを実感したよ。

今の医療制度の影で、こんな涙が流れていることを、国会で議論している人達は、知っとるとやろうか・・・。
知らんやろうね・・・。

そう、実は、「みどりの里」で、健やかに暮らしているアタシの祖母(先日ココのブログにも登場した祖母)も、退所(別の施設へ行くように)を告げられている。
認知症があると言っても、まったくボケてしまっている訳ではない。
せっかく慣れ親しんだ施設を出て、新しい環境に慣れるのは、どんなに大変なことだろうか。


さて、医療の中で働くアタシにできる事はなんだ?

病院では、栄養や褥瘡が改善されても、施設に戻ると、身体の状態も「元に戻る」ことが多く、結局、また、悪くなって、病院に入院されてくる・・・という悪循環がある。
そういう事例・症例を少しでも無くすために、施設のスタッフの方々へも、栄養について、褥瘡のケアについての知識を伝達できるといいなあ、と思う。
つまり、NSTの活動を「地域」に広げたい!と、そうつくづく思うのだ。

・・・って、こんなの、今のアタシにとっては、「夢」ってくらいの事かもね。
それを実現させる前に、やらねばならない仕事が山ほどあるよ・・・。ああ、ため息出るよ。


仕事でも「人と人とのつながり」の大切さを実感した今日だったけど、帰宅してからも、ありがたい事があったよ。

フラで今習っている「アレコキ」と言う曲。これ6番まであるらしい。
3番までは順調に覚えていたのだけど、先週土曜日に習った4番がウル覚えでね・・・。
練習しようと思っても、「ここはどうやったっけ?」と、進めなくて、何かスッキリせんやったとよ。

で、普通ならこんな行動取らないのだけど、思わず、「してしまった」のです、、、電話とメール。
つっかかっている箇所が、どんな踊りだったか・・・って、ただただそれを知りたいためだけに、フラの先輩・Tちゃんに連絡してしまってました、アタシ。

こんなおバカなアタシに、「そんな経験私もよくあったから、その気持ち判るよ~」と言いながら、電話で丁寧に教えてくれたTちゃんの心に、気持ちに・・・、本当に、感謝したのでした。

Tちゃんのこういう心・気持ちを真似して、明日、仕事に臨もうっ!と。
患者さんに接しようっ!と。

本当に、些細な事が、人の心を温かくするものですね。
by tubameuo_masami | 2007-03-06 00:09
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